Schengen 90/180 ルール 計算機の使い方 (2026)
シェンゲン圏 90/180 日ルールの計算ロジックと、NomadGrid の Schengen Calculator を使った滞在記録の入れ方を 8 ステップで解説。
Schengen 90/180 ルール 計算機の使い方
シェンゲン圏 (Schengen Area) の 90/180 日ルール は、ヨーロッパで日本人ノマドが直面する最初の壁です。ルール自体はシンプルでも、過去の滞在記録を手動で計算するのはミスが起きやすい — そこで NomadGrid の Schengen Calculator を使うと、ブラウザだけで正確な「過去 180 日中の使用日数」と「次回出国可能日」を計算できます。
免責: 本記事は一般情報であり、最終的な入国可否は国境警備官の判断です。長期滞在計画は移民弁護士・大使館にもご確認ください。
なぜ計算機が必要か
頭の中で「90/180」を計算するのが難しい理由:
- ルールは 任意の連続 180 日 に対する制限 (固定期間ではない)
- 滞在ごとに「過去 180 日を再計算」する必要がある
- 入国日と出国日をそれぞれ 1 日カウントする独特の集計
- 旅程変更時に毎回手で再計算するのは現実的でない
実例として、過去 6 ヶ月で 「3 月 1 日〜3 月 20 日にポルトガル」「4 月 15 日〜5 月 10 日にスペイン」「7 月 1 日〜7 月 15 日にフランス」と滞在した場合、7 月 16 日時点の使用日数は何日? — 答えは 20 + 26 + 15 = 61 日。あと 29 日連続滞在可能。これを毎回計算するのが計算機の役割です。
詳細手順
ステップ 1: 計算機を開く
ブラウザで /tools/schengen-calculator にアクセス。スマホでも動作します。Free ユーザーでも全機能を利用可 (Pro はクラウド保存のみ追加)。
ステップ 2: 過去 180 日の滞在を入力
「入国日」と「出国日」をペアで追加。シェンゲン圏 29 か国:
EU 加盟 (24): オーストリア、ベルギー、ブルガリア (空路・海路のみ 2024)、
クロアチア (2023)、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、
フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、ラトビア、リトアニア、
ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア (空路・海路のみ 2024)、
スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン
非 EU (4): アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス
含まれない: アイルランド、キプロス、英国 (BREXIT で離脱)。
ステップ 3: 今日時点の使用日数を確認
入力後、計算機は「過去 180 日中の使用日数」を自動表示。例: 45/90 日 (残り 45 日)。
ステップ 4: 将来日付でシミュレーション
「シミュレート日付」フィールドに将来の入国予定日を入れると、その日時点で 何日連続滞在可能 かが表示されます。これにより:
- 「7 月にフランス 2 週間 → 9 月にイタリア 3 週間」の組み合わせが可能か事前確認
- 移動順序を変えれば長く滞在できるパターンを発見
ステップ 5: 「最終出国可能日」を必ず記録
計算機は オーバーステイ警告 を自動で表示します。例: 最終出国可能日: 2026-08-15。
これを 航空券の予約日と必ず照合。1 日でも超過するとシェンゲン全域での入国拒否リスクあり。
ステップ 6: パスポートのスタンプと突合
入力ミスのリスクを下げるため、計算機の履歴とパスポートの入出国スタンプを定期的に照合してください。注意点:
- シェンゲン内陸路移動 (例: ポルトガル→スペイン) は通常スタンプが押されない
- 航空券 e-ticket と Booking.com の予約履歴で補完
- 2025 年から導入予定の EES (Entry/Exit System) で電子記録に移行 (運用開始時期は要最新確認)
ステップ 7: 90 日では足りないなら DNV を検討
計算機が「シミュレートで 90 日超過」と表示した場合、選択肢:
- 滞在期間を短縮する (旅程変更)
- シェンゲン外に出る (英国・ジョージア・モロッコなど)
- デジタルノマドビザ (DNV) を取得 — D8 (ポルトガル) や DNV (スペイン) を取得すれば、その期間は 90/180 のカウンターから外れる
DNV の選び方は ポルトガル D8 vs スペイン DNV 比較 を参照。
ステップ 8: 結果を保存・共有
- Free: URL シェアで結果を保存 (URL に滞在情報がエンコードされる)
- Pro: アカウントにクラウド保存・複数プロファイル対応
よくあるミス
| ミス | 正しい運用 |
|---|---|
| 入国日 OR 出国日のどちらかだけカウント | 両方を 1 日として加算 |
| アイルランド滞在をシェンゲンに含めて計算 | アイルランドは非シェンゲン (英国も同) |
| 「次回入国予定日」だけ確認し、過去 180 日の影響を見ない | 計算機は過去 180 日を必ず再計算する |
| パスポートに陸路移動の証拠がなく、後で証明できない | Booking.com・列車チケット PDF を保存 |
| DNV 申請中の「観光ステータス」もカウントから外れると勘違い | 居住許可発行後の期間 のみカウンターから除外 |
内部リンク
長期 EU 滞在には保険加入が必須
DNV 申請でも 90 日観光ビザでも、シェンゲン入国時には 「シェンゲン全域カバー・最低補償額 30,000 €」の医療保険 が事実上必須です (国境警備官の質問対象)。SafetyWing と Genki はこの基準を満たすプランを月額型で提供しています。
SafetyWing Nomad Insurance を見る →
最終更新: 2026-05-17。EES の導入時期や、ブルガリア・ルーマニアの陸路加盟予定は欧州委員会の公式ページで定期的にご確認ください。