Schengen 90/180 ルールを日本語で解説(日本人ノマド必読)
Schengen 圏の 90/180 ルールの本当の意味を実例で解説。日本人旅券での滞在日数カウント、オーバーステイ罰則、長期ビザでの免除方法まで網羅。
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- 2026-04-11
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Schengen 圏の「90/180 ルール」は、ヨーロッパをノマドで周遊する日本人が 最も誤解しやすいルール です。多くの人が「90 日間のビザ」だと思っていますが、実際は 180 日という移動ウィンドウ で計算される、やや複雑な仕組みです。
- 180 日のローリングウィンドウで「過去 180 日のうち滞在 90 日以内」を保つルール
- 週末ロンドン出国でリセットされない。出国日数が外れるのは 90 日経過後
- クロアチア (2023) / ルーマニア・ブルガリア (2024 空海路, 2025 陸路) は Schengen 加盟済み
- ポルトガル D8 / スペイン DNV / エストニア DNV 等の長期ビザはこのカウントから除外
- オーバーステイは €200〜€1,000 + 1〜5 年の入国禁止リスク。SIS II 登録で全域影響
ルールの本当の意味
Schengen 圏に入国する日に、過去 180 日のうち 90 日を超えていない 必要があります。この 180 日は毎日更新されるため、1 月 1 日にリセットされるわけではありません。
つまり、90 日連続で滞在した場合、次に入国できるのは 90 日経過後 です。短く区切って入出国する場合は、過去 180 日の滞在日数が常に 90 日以下であれば再入国できます。
具体的な計算例
シナリオ A: 2026 年 1 月 1 日から 2026 年 4 月 1 日まで連続 90 日滞在
- 2026 年 4 月 2 日入国時: 過去 180 日 (2025/10/05〜2026/04/02) に 90 日滞在 → 入国拒否
- 2026 年 7 月 1 日入国時: 過去 180 日 (2026/01/04〜2026/07/01) に約 87 日滞在 → 入国可能 (3 日のみ残り)
- 2026 年 7 月 4 日入国時: 過去 180 日 (2026/01/07〜2026/07/04) に 90 日 → 完全リセット
シナリオ B: 45 日 + 出国 + 45 日のローリング
- 1/1〜2/14 滞在 (45 日) → 出国
- 3/1〜4/14 滞在 (45 日) → 合計 90 日 → これ以上は禁止
- 7/30 入国可能 (1/1〜2/14 の 45 日が 180 日窓から外れる)
2026 年時点の Schengen 加盟国一覧 (29 か国)
| EU 加盟 + Schengen 加盟 (25 か国) | EU 非加盟 + Schengen 加盟 (4 か国) | EU 加盟 + Schengen 非加盟 |
|---|---|---|
| オーストリア・ベルギー・ブルガリア・ | アイスランド | アイルランド |
| クロアチア・チェコ・デンマーク・ | リヒテンシュタイン | キプロス |
| エストニア・フィンランド・フランス・ | ノルウェー | |
| ドイツ・ギリシャ・ハンガリー・ | スイス | |
| イタリア・ラトビア・リトアニア・ | ||
| ルクセンブルク・マルタ・オランダ・ | ||
| ポーランド・ポルトガル・ルーマニア・ | ||
| スロバキア・スロベニア・スペイン・ | ||
| スウェーデン |
注: 2024〜2025 年加盟動向
- クロアチア: 2023 年 1 月 1 日完全加盟 (空陸海すべて)
- ルーマニア・ブルガリア: 2024 年 3 月空港・海路加盟、2025 年 1 月陸路完全加盟
よくある 3 つの誤解
誤解 1: 「週末にロンドンに出れば日数がリセットされる」
これは間違いです。Schengen 圏を出た日数だけは 180 日のウィンドウから除外されますが、それは 90 日後 に反映されます。週末の出国は時計を止めるだけで、リセットしません。
例: 1/1〜3/31 (90 日) 滞在 → 4/1〜4/2 ロンドン出国 → 4/3 再入国はできない (過去 180 日に 90 日存在)。
誤解 2: 「クロアチアやイギリスで日数を稼げる」
クロアチアは 2023 年 1 月 1 日から Schengen 加盟国 となりました。古いブログの情報を信じず、現行の加盟国リストを必ず確認してください。
イギリスは Brexit 後も Schengen 非加盟のままで、別途 6 か月のビザ免除があります。Schengen 90/180 とは独立してカウントされます。
誤解 3: 「日本人は 90 日以上滞在できる」
日本人は Schengen 圏に対してビザなしで 90 日滞在できますが、180 日で 90 日 というルールは他国と同じです。日本人だから有利ということはありません。
オーバーステイの罰則
90/180 を超えてしまった場合の罰則は加盟国によって異なります。代表的なパターン:
| 違反期間 | 罰金 | 入国禁止期間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1〜10 日 (軽度) | €200〜€600 | なし (警告のみ) | 出国時にスタンプ + 注意 |
| 10〜30 日 | €600〜€1,000 | 1 年 | SIS II 登録、全 Schengen 入国制限 |
| 30〜90 日 | €1,000〜€3,000 | 3 年 | 強制送還の可能性 |
| 90 日超 | €3,000 以上 | 5 年 | 強制送還 + 刑事罰の可能性 |
特に厳格な国: ドイツ・フランス・スイス 比較的緩いと報告: ギリシャ・スペイン・ポルトガル
ただし上記は経験則であり、空港の係官による個別判断が大きく影響します。短期オーバーステイでも 5 年禁止になった事例があるため、絶対に超えない計画が原則です。
入国拒否されるとどうなる?
入国拒否を受けると Schengen 全域への入国記録が SIS II に残り、その後の他加盟国への入国でも問題になります。さらに、他のビザ免除国 (米国 ESTA・カナダ eTA・豪州 ETA・英国 ETA) でも事前申請時に「Schengen 入国拒否歴」を申告する必要があり、二次的に他国のビザ取得にも影響します。
ETIAS (2025 年導入予定)
2025 年から ETIAS (European Travel Information and Authorisation System) の事前申請が必要になります。日本含むビザ免除国の旅行者は出発前にオンライン申請 (€7、3 年有効) が必要です。
ETIAS は 事前承認システム であり、滞在日数を増やすものでも、90/180 のカウントを変更するものでもありません。承認されても 90/180 ルールは引き続き適用されます。
3 つの実用滞在パターン
パターン A: 90 日 in / 90 日 out
最もシンプル。Schengen 圏を 90 日満喫して、次の 90 日はジョージア・アルバニア・セルビア・モンテネグロなどの 非 Schengen 圏 で過ごします。
メリット: 計算が明快、リセットが確実 デメリット: 90 日きっちりは現地の住居・コワーキング契約が組みづらい
パターン B: 45 日 in / 45 日 out / 45 日 in
ローリングウィンドウを活用する方法。最初の 45 日が 180 日の計算から順次外れていくため、出たり入ったりが柔軟になります。
メリット: 短期の出張・観光と組み合わせやすい デメリット: 計算が複雑、Schengen 計算機での常時管理が必須
パターン C: 長期ビザで Schengen カウントから外す
ポルトガル D8、スペイン DNV、エストニア DNV、ドイツ Freelancer Visa などの 長期滞在ビザ (D タイプ) を取得すれば、その国での滞在日数は 90/180 のカウントに含まれません。
ただし他の Schengen 加盟国に出張・観光で入った場合の日数は引き続き 90/180 のカウントに含まれます。例えば D8 でポルトガル居住しつつ、フランス・ドイツ・イタリアを 90 日訪問するパターン。
長期でヨーロッパにいたい人はこれが一番確実です。詳しくは ポルトガル D8 ガイド と スペイン DNV ガイド を参照。
非 Schengen 圏の選択肢 (90 日リセット中の滞在先)
| 国 | ビザ免除滞在 | ノマド適性 |
|---|---|---|
| イギリス | 6 か月 | 物価高、英語圏でリモート就労に好都合 |
| アイルランド | 90 日 | EU 加盟だが Schengen 非加盟 |
| ジョージア | 365 日 | 物価安、東欧ハブ |
| アルバニア | 365 日 | 物価安、海岸都市が魅力 |
| トルコ | 90 日 / 180 日 | イスタンブール拠点 |
| モンテネグロ | 90 日 | 海岸線のリゾート都市 |
| セルビア | 90 日 | ベオグラード拠点 |
| モロッコ | 90 日 | 北アフリカ、Schengen 圏直近 |
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- Allianz Travel Pro: ヨーロッパ強み
内部リンク
- 183 日ルールと日本の税務居住判定
- ポルトガル D8 デジタルノマドビザ申請ガイド
- スペイン DNV ガイド
- Schengen 90/180 計算機
- リスボン: ポルトガルの筆頭ノマド都市
- ポルト: 静かなビーチとワーカーコミュニティ
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公式情報ソース
- European Commission: Calculator (公式)
- 外務省 海外安全ホームページ (シェンゲン)
- European Commission: Schengen Area (加盟国)
- ETIAS 公式情報
免責事項
本記事は情報提供目的であり、法的助言ではありません。Schengen の運用は各加盟国ごとに異なる場合があります。罰則の具体的金額・入国禁止期間は加盟国の出入国管理当局の運用次第 で、ここに記載した金額は報告されている代表値に過ぎません。重要な判断をする前に、渡航先国の大使館・公式入国管理局の情報を必ず確認してください。